「きゅうり、もっとたくさん採れないかな…」
家庭菜園初心者の方、こんな悩みを抱えていませんか?
1株目:10本しか採れなかった
2株目:20本採れた!でも隣の家は50本…
3年目:「どうやったらプロみたいに100本採れるの?」
きゅうり、実はやり方次第で収穫量が5倍以上変わる野菜なんです。
「え?同じ品種なのに?」
はい。同じ品種、同じ時期に植えても、栽培方法で天と地ほどの差が出ます。
今回は、きゅうりを大豊作させるための秘密を全部お教えします。これを読めば、あなたも「取れすぎて困る」側の人間になれます。
(前回の記事で「取れすぎ対策」を書いたのに、今度は「たくさん採る方法」を書くという矛盾。でも大丈夫。人間は欲深い生き物です)
きゅうりの基本:なぜ「難しい」と言われるのか
きゅうり、実は初心者が失敗しやすい野菜TOP3に入ります。
【失敗あるある】
❌ 最初は順調だったのに、途中で実がつかなくなった
❌ 葉っぱばかり茂って、実が小さい
❌ うどんこ病で真っ白になった
❌ 実が曲がってばかり
❌ 苦いきゅうりができた
「あるある…」と頷いた方、大丈夫。この記事を読めば解決します。
【きゅうりが難しい3つの理由】
1. 水分管理がシビア きゅうりの95%は水分。水切れすると即アウト。でも水のやりすぎも根腐れの原因。バランスが難しい。
2. 肥料食い きゅうりは大食漢。肥料が足りないと、すぐに「お腹空いた」と実をつけなくなる。追肥のタイミングが命。
3. 病気に弱い うどんこ病、べと病、モザイク病…病気のオンパレード。ちょっと油断すると病気発生。
でも安心してください。正しい知識があれば、誰でも大豊作できます。
品種選びが勝負の8割を決める
「え?品種なんてどれも同じでしょ?」
大間違いです。
品種選びで、収穫量は2倍変わります。初心者が適当に選んだ品種と、プロが選んだ品種では、最終的な収穫数が50本vs100本くらい違う。
【初心者におすすめの品種】
【品種選びのポイント】
初めての方は「夏すずみ」か「フリーダム」一択
理由:
- 病気に強い(初心者の最大の敵は病気)
- 実つきが良い(失敗しにくい)
- 曲がりにくい(見た目も大事)
「ときわかぜ」は味が良いけど、病気に弱い。中級者向け。
【絶対にやってはいけない品種選び】
❌ ホームセンターで「安いから」という理由で選ぶ
❌ 珍しい品種に挑戦(初心者は失敗確率高)
❌ 袋の写真が綺麗だから選ぶ(プロの撮影です)
品種選びは投資です。苗代をケチって、収穫ゼロになったら意味がない。
土作りで収穫量が決まる
「土なんてどれも同じでしょ?」
大間違いです(2回目)
きゅうりは土で収穫量が3倍変わる野菜。手を抜くと絶対に後悔します。
【理想の土の条件】
✅ 水はけが良い(水たまりができない)
✅ 水もちが良い(すぐに乾かない)
✅ 栄養豊富(肥料が効いてる)
✅ ふかふか(根が張りやすい)
「水はけが良くて、水もちも良い?矛盾してない?」
矛盾してません。これが土作りの奥深さ。
【畑の場合:土作りの手順】
2週間前:石灰を混ぜる
- 苦土石灰を1㎡あたり100g撒く
- よく耕す(深さ30cm)
- 2週間寝かせる
「なぜ2週間?」
石灰が土に馴染むのに時間が必要。すぐに植えると、根が石灰でやけます。焦らない。
1週間前:堆肥と肥料を混ぜる
- 完熟堆肥を1㎡あたり3〜5kg(バケツ1杯分)
- 化成肥料を1㎡あたり100g
- よく耕す
- 畝を作る(高さ15〜20cm)
「堆肥と肥料、両方必要?」
はい。堆肥は土をふかふかにする。肥料は栄養を与える。役割が違います。
もっと詳しく知りたい方は『土づくりの基本編』を読んでみてください!
【プランターの場合:用土の選び方】
おすすめ配合
- 野菜用培養土:100%(楽したい人)
- 赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1(こだわる人)
「100%培養土でいいの?」
はい。初心者は培養土一択。「肥料入り」と書いてあるものを選んでください。
プランターのサイズ
- 容量:30L以上(これ重要)
- 深さ:30cm以上
「小さいプランターじゃダメ?」
ダメです。きゅうりの根は深く広く伸びる。小さいプランターだと、根が窮屈で実がつかない。
私の失敗談
初めてきゅうりを育てた時、15Lのプランターを使いました。
結果:最初の10日は順調→その後成長が止まる→合計5本しか採れず
原因:根が張れなくて栄養吸収できなかった
「プランターケチって大失敗」というよくあるパターン。皆さんは真似しないでください。
植え付けのタイミングと方法
【植え付けの適期】
【植え付けの絶対ルール】
1. 気温が15℃以上になってから
「早く植えれば早く収穫できる!」と思って4月上旬に植えたあなた。
→ 寒さで成長が止まる
→ 病気になる
→ 最悪、枯れる
焦らないでください。きゅうりは暖かくなってからが鉄則。
2. 本葉が4〜5枚の苗を選ぶ
ホームセンターで苗を買う時、チェックポイント:
✅ 本葉4〜5枚
✅ 茎が太い
✅ 葉の色が濃い緑
✅ 病気や虫食いがない
✅ ポットの底から根が少し見える
❌ 徒長してヒョロヒョロ
❌ 葉が黄色い
❌ 葉に斑点がある
「安い苗があったから買っちゃった」→病気持ちだった→全滅
こういう悲劇、毎年聞きます。苗は健康第一。
3. 植え付け時の深さ
ポットと同じ深さに植える。これ鉄則。
「深く植えれば安定する!」→根腐れ
「浅く植えれば根が張る!」→倒れる
ポットの土の表面と、畑の土の表面が同じ高さになるように。
【植え付け後の裏技】
ホットキャップ(保温キャップ)をかぶせる
5月前半はまだ夜冷える。ホットキャップをかぶせると:
- 成長速度が1.5倍
- 病気予防
- 霜から守る
「そこまでする?」
はい。プロは全員やってます。収穫量が確実に増えます。
ホットキャップがない人は、ペットボトルを切って代用可能。
水やりマスターへの道
きゅうりの95%は水分。つまり、水やりで収穫量が決まると言っても過言ではない。
【水やりの基本原則】
土の表面が乾いたら、たっぷり与える
「毎日あげればいいでしょ?」
❌ 間違い
毎日あげると、根が甘えて浅くしか張らない。結果、ちょっと乾燥すると即ダメージ。
正解
土の表面が乾いたのを確認してから、たっぷり水をやる。根が「水を求めて」深く張る。結果、強い株に育つ。
【時間帯別・水やりガイド】
【水やりで失敗する3大パターン】
失敗1:少量の水を毎日やる
「ちょろちょろ〜っと毎日水やり」
→ 表面だけ濡れて、根の部分は乾燥
→ 根が浅くしか張らない
→ ちょっと暑いと即萎れる
→ 収穫激減
正解:たっぷり水をやる。プランターの底から水が流れ出るまで。
失敗2:真夏に朝だけ水やり
「朝、たっぷり水やったから大丈夫!」
→ 昼間の暑さで水分が蒸発
→ 夕方、葉が萎れてる
→ 実が曲がる、苦くなる
正解:真夏は朝夕2回必須。場合によっては昼も。
失敗3:雨が降ったから水やりしない
「昨日雨降ったし、今日は水やらなくていいよね」
→ 雨は表面を濡らすだけ
→ 根の部分は乾燥してる
→ 水切れ
正解:雨の後も土を確認。乾いてたら水やり。
【水やりの裏技】
マルチング(土の表面を覆う)
ワラ、腐葉土、マルチシートで土の表面を覆うと:
- 水分蒸発を防ぐ
- 地温を安定させる
- 雑草防止
「そこまでする?」
プロは全員やってます。特に真夏は必須。水やりの回数が半分になります。
追肥のタイミングが収穫量を左右する
きゅうりは大食漢。肥料が足りないと、すぐに「もう実をつけるのやめます」と宣言します。
【追肥の基本ルール】
最初の実がついたら、追肥スタート
「もっと早く?」→不要。むしろ害。
「もっと遅く?」→手遅れ。実がつかない。
頻度:2週間に1回
カレンダーにマルつけて忘れないように。
【追肥のスケジュール】
【追肥の方法】
畑の場合
- 株元から10〜15cm離れた場所に肥料を撒く
- 軽く土と混ぜる
- 水をやる
「株元に撒いちゃダメ?」
ダメ。根が肥料焼けします。少し離れた場所に撒く。根が肥料を求めて伸びます。
プランターの場合
- 土の表面に肥料を撒く
- 軽く混ぜる
- 水をやる
プランターは土の量が少ないので、肥料切れしやすい。こまめな追肥が必須。
【肥料で失敗する2大パターン】
失敗1:追肥を忘れる
「最初に肥料入れたから大丈夫!」
→ 最初の10本は採れる
→ その後、実がつかなくなる
→ 「なぜ?」と悩む
→ 原因:肥料切れ
失敗2:肥料をやりすぎる
「たくさんやれば、たくさん採れる!」
→ 葉っぱばかり茂る
→ 実がつかない
→ 「なぜ?」と悩む
→ 原因:窒素過多
肥料は適量が大事。多すぎも少なすぎもダメ。
摘芯・整枝で収穫量2倍
「摘芯?整枝?難しそう…」
大丈夫。やることは簡単。でもやるとやらないで収穫量が2倍変わる重要作業。
【摘芯とは?】
主枝(メインの茎)の先端を切ること。
「せっかく伸びてるのに切るの?もったいない!」
切らないと:
- どんどん上に伸びる
- 実をつける力が分散
- 収穫量減る
切ると:
- 脇芽が育つ
- 実をつける場所が増える
- 収穫量増える
【摘芯のタイミング】
支柱の高さ(1.8〜2m)まで伸びたら摘芯
「もっと伸ばしたい!」
→ 上に伸びすぎると、栄養が上ばかりに
→ 下の実がつかない
→ 収穫減
支柱の高さで止める。これが鉄則。
【整枝(側枝の管理)】
きゅうりは脇芽(側枝)がたくさん出ます。全部育てると栄養が分散。選別が必要。
整枝のルール
- 下から5節目までの脇芽は全部摘む
- 6節目以降の脇芽は2葉残して摘芯
「なぜ下は全部摘む?」
下の方は日当たりが悪い。実をつけても品質が悪い。栄養の無駄遣い。
「なぜ2葉残す?」
脇芽を伸ばしすぎると栄養分散。2葉で止めると、ちょうど良い実がつく。
【整枝の実践】
超重要図解(イメージ)
←摘芯(支柱の高さで切る)
|
|||(上の方:脇芽を2葉で摘芯)
|||||
|||||||(中間:脇芽を2葉で摘芯)
|||||||||
|||||||||||
|||||||||||||
||| 地面 |||(下から5節:脇芽全摘み)
「面倒くさい…」
最初は面倒。でも慣れれば簡単。週1回、5分の作業。
これをやるとやらないで、収穫量が50本vs100本くらい変わります。
私の体験談
1年目:整枝をサボった → 30本収穫
2年目:ちゃんと整枝 → 85本収穫
同じ品種、同じ場所。整枝だけで2.8倍。やらない理由がない。
支柱立てとネット張り
きゅうりはつる性植物。支柱がないと地面を這う。地面を這うと:
- 実が土につく→病気
- 日当たり悪い→成長遅い
- 収穫しにくい→見逃す
支柱は必須。
【支柱の立て方】
高さ:1.8〜2m
「1mじゃダメ?」
ダメ。きゅうりは2m以上伸びる。低い支柱だと、すぐに頭打ち。
太さ:直径2cm以上
細い支柱だと、重さで折れます。特に風が強い日。
【ネットの張り方】
キュウリネット(目合い10〜15cm)
- 支柱にネットを固定
- 下部を地面に固定
- ピンと張る(たるまないように)
「ネット必要?支柱だけじゃダメ?」
ネットがあると:
- つるが絡みやすい
- 実が均等につく
- 収穫しやすい
プロは全員ネット使います。
【誘引(つるを導く)】
最初のうちは、つるを手でネットに巻きつける。
「勝手に絡むでしょ?」
絡みません。最初は手伝いが必要。週に2〜3回、伸びたつるをネットに誘引。
慣れれば自分で絡み始めます。
受粉の秘密:雌花と雄花
「きゅうりって受粉必要なの?」
不要です(単為結果性)
でも、受粉した方が実が大きく、曲がりにくい。
【雌花と雄花の見分け方】
雌花:花の付け根に小さなきゅうりがついてる
雄花:花だけ
「雄花いらないじゃん」
いえ、受粉には必要。雄花の花粉を雌花につけると、品質向上。
【人工授粉の方法】
- 朝(8〜10時)に雄花を摘む
- 花びらを取る
- 雌花の中心に雄花をこすりつける
「面倒くさい…」
虫が勝手に受粉してくれることも多い。でも、確実に大きくしたい実は人工授粉がおすすめ。
特に、梅雨時期は虫が少ない。人工授粉すると確実。
病害虫対策:敵を知る
きゅうりの最大の敵は病気。
【3大病気】
【病気予防の3原則】
1. 風通しを良くする
- 株間を広く取る(50cm以上)
- 下葉を適度に取る
- 密植しない
2. 泥はねを防ぐ
- マルチングする
- 水やりは株元に静かに
泥が葉につく→病原菌が付着→病気発症
3. 早期発見、早期対処
毎日観察。病気の葉を見つけたら即除去。
「1枚くらいいいでしょ」→翌週、全体に広がる
病気は待ってくれません。
【害虫対策】
アブラムシ
- 新芽に大量発生
- モザイク病を運ぶ
- 対策:早期発見、テープで取る、薬剤散布
ハダニ
- 葉裏に寄生
- 葉が白っぽくなる
- 対策:葉裏に水をかける、薬剤散布
ウリハムシ
- 葉を食べる
- 成虫は捕殺
- 幼虫は根を食べる→厄介
収穫のタイミングと方法
「いつ採ればいいの?」
答え:18〜20cmになったら即収穫
「もっと大きくしたい!」
→ 種が大きくなる
→ 苦くなる
→ 株が疲れて次の実がつかない
小さめで採る。これが多収穫のコツ。
【収穫の頻度】
毎日チェック必須
きゅうりの成長速度、覚えてますか?
朝:15cm
夕方:18cm
翌朝:22cm
翌々朝:30cm(巨大化)
2日見逃すと、化け物サイズに。
【収穫方法】
ハサミで切る。手でもぎ取ると、つるが傷む。
よくある失敗例と対処法
【失敗1:実が曲がる】
原因
- 水不足
- 肥料不足
- 受粉不良
対処
- 水やりをたっぷり
- 追肥をちゃんと
- 人工授粉
【失敗2:実が苦い】
原因
- 水不足
- 肥料過多(窒素)
- ストレス
対処
- 水やりを安定させる
- 肥料を調整
【失敗3:途中で実がつかなくなった】
原因
- 肥料切れ
- 病気
- 株が疲れた
対処
- 追肥
- 病気の葉を取る
- 収穫を早める
月別作業カレンダー
まとめ:100本収穫への道
きゅうりで100本収穫するのは、決して難しくありません。
やるべきこと
✅ 病気に強い品種を選ぶ
✅ 土作りをちゃんとする
✅ 水やりを安定させる
✅ 追肥を忘れない
✅ 整枝をちゃんとする
✅ 病気を早期発見
✅ 小さめで収穫
これだけ
「面倒くさそう…」
最初は面倒。でも慣れれば簡単。週に1回、30分の作業。
その30分で、収穫量が3倍になります。
最後に
きゅうり栽培、最初の1年目は失敗しても大丈夫。2年目、3年目とコツをつかんでいけば、必ず豊作になります。
「今年は30本しか採れなかった」
→ 来年は60本
→ 3年目は100本
確実に上達します。
そして100本採れた時、あなたは気づくでしょう。
「…取れすぎて困る」
その時は、この記事の姉妹編「きゅうりが取れすぎた時の対処法」をお読みください(笑)
さあ、今年はきゅうり大豊作を目指しましょう!


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